陸上の油田に対して付けられた名称。現在、世界の大きな油田はほとんど海底にあり、北海、メキシコ湾、ペルシャ湾、南沙、西沙などの油田は規模も大きい。これらの油田は、さかのぼれば大きな河川があり、地質時代に大量の堆積物を供給し堆積した場所であった。堆積物のなかに含まれていた大量の有機物が、酸素が乏しい状態で分解されて油になり、砂の層が泥の層によってふたをされた状態でたまったものである。油田になる背斜構造(地殻変動で凸凹の波状に褶曲した地層の凸の部分)は石油をためるのによい場所である。油田がそこにあるかどうかは、主として海底の地下構造によって判断される。そのために音波探査が開発され、利用されてきた。石油は多くの場合、地層の背斜の部分にたまるために大規模な背斜構造を見つけることが油田の発見につながった。また岩塩ドームという地表の凸な構造にも石油は集まりやすい。メキシコ湾では多くの岩塩ドームと、それに伴う石油が見つかっている。油田の開発には深海掘削船や掘削リグが使われる。