海洋研究開発機構が開発した無人探査機で、無人無索の潜水船。有人の潜水調査船は活火山のような危険海域には近寄れないために、無人の探査機が開発されている。「うらしま」は世界初のリチウムイオン電池を搭載し、駿河湾で連続巡航317キロメートルを達成した。事前にコンピューターで入力されたとおりに航行するため、常に自分の位置を正確に知る必要がある。そのために慣性航法装置と音響航法装置を併用して長距離の航行をしている。海底地形の探査のために音波の送受信を連続して行いつなぎ合わせる合成開口方式で、地形を精密に探査できる。また、音波を斜め下に出して海底表面とその起伏状態を1メートルの精度で調べることもできる。母船から行う音波探査に比べて解像度は10倍から100倍に上げることも可能である。南海トラフの熊野海盆では海底の泥火山の地形の詳細を明らかにした。目標は北極圏の氷の下を横断して探査することである。