日本周辺海域に賦存する海洋資源の調査など、海洋底の広域科学調査を行うために2014年に建造された国立研究開発法人海洋研究開発機構の研究船。全長約100メートル、幅19 メートル、総トン数5800トン、速力12ノット、最大登載人員65人で、研究者は38人が乗船できる。「かいめい」には三次元地震探査システムによる海底下の地殻構造探査、海底設置型掘削装置による海底のサンプリング、自律型無人探査機(AUV)の複数機運用や、音響機器や海底下の試料を採取する大型ピストンコアラー及び海底設置型掘削装置、総合観測を行うための採水装置、ソナー、大気観測装置などを装備している。デッキにはこれらの探査設備のための作業甲板とAフレームクレーンを備える。船内には採取試料の分析・処理のための研究区画、船員、研究者の居住区画などがある。研究区画の一部は、調査の内容に応じて積み替えが可能な専用コンテナラボとなっている。アジマススラスター2基による推進で、観測時に船位を保持するための自動定点保持装置(ダイナミックポジショニング:DP)も装備している。「かいめい」はこのような観測機器や研究設備を備え、日本周辺や関連する世界の海域の海底資源の賦存状態や地下構造などを解明する。