海底から海面上に顔を出さない火山のこと。海面上に顔を出すものは、火山島とよぶ。火山島はマントルからのプルームやホットスポットで発生したマグマが固まってできる。ハワイ諸島では、海底からマグマを積み上げて成長しやがて海面から顔を出して火山島になるが、火山活動が終わると今度は徐々に冷えて沈降を始めて海底火山になる。海底火山の形には円錐形のものが多いが、頂上が平坦な「ギヨー」と呼ばれる平頂海山もある。また楕円形をした火山やその頂上が平坦な楕円錐の火山もある。火山島は水深が浅いため、赤道地域ではその周辺にサンゴ礁が形成される。ダーウィンは火山島周辺のサンゴ礁の形態に裾礁(きょしょう)、堡礁(ほしょう)、環礁の3つのタイプがあり、それらが火山島の成長史を表していると考えた。サンゴ礁は多くの生物資源を養っている。また海底火山は金属資源をもたらす。南鳥島(マーカス)周辺の海底火山にはレアアースやレアメタルに富む堆積物やコバルトに富んだマンガン団塊などの存在が知られる。