太陽のように自ら光や熱を放つ重力的に結合した高温ガス球。夜空に見える大部分の星は恒星である。エネルギー源は中心部の原子核融合反応で、その熱による圧力が重力を支えている。恒星を特徴づける最大の要素は質量で、太陽質量の8%以下では核融合反応が起こらず、100倍以上では重力的に不安定となり存在できない。一般に重い恒星ほど高温で明るく、短命である。また、重元素が少ないほどより古く、その量によって大きく二つの種族に分けられる。種族1の星は比較的若く、銀河の円盤部を構成し、典型的な化学組成は重量比で水素71%、ヘリウム27%、重元素2%である。また、種族2の星は老齢で、銀河のバルジやハローに分布し、種族1の星に比べ重元素は10分の1から100分の1程度である。最近、重元素の代表である鉄の量が太陽の25万分の1の星が発見され、星形成や重元素起源に影響を与えるものとして注目されている。