主系列を離れて太陽の数百倍かそれ以上のサイズに進化した星。主系列時代、水素の核融合反応は中心核で起こっているが、水素が枯渇すると核反応はその周辺部へ移っていく(殻燃焼)。中心に高温の核があるため、水素の殻燃焼は激しく進み、放出エネルギー量は増加する。それによって外層は膨張して巨星となり、表面温度が下がる。光度は太陽の数十倍から数十万倍。質量の大きな星ほど光度も大きくなり、太陽の数千倍以上の明るさの巨星は超巨星(supergiant)に分類される。さそり座のアンタレスは太陽半径の230倍の赤色巨星、オリオン座のベテルギウスは約900倍の赤色超巨星、はくちょう座のデネブは白色超巨星である。