太陽の光球面に見られる黒い小さな斑点。黒く見えるのは、まわりに比べて温度が低いためで、光球の5800度Kに対して約4000度Kしかない。黒点は0.2テスラの強力な磁場で、内部から光球に向かってエネルギーを運んでいる対流を磁力線がさえぎるため、低温となる。黒点の直径は約7000~5万kmに達し、群を成すものが多い。太陽面の黒点の多少は太陽活動と密接な関係にあり、11年周期で増減をくり返し、黒点磁場の極性は22年の周期でもとに戻っていく。2001年が極大、08から09年が極小で、最近の極大は北半球が11年後半、南半球が14年であった。今期の極大では黒点が少なく、やや例外的であるが、長期的にはこうした変動はしばしば起こっているので、特別視する必要はないと思われる。