太陽上層数百万kmに広がる希薄な大気で、普通は皆既日食のときに見られる。その形は11年周期の太陽活動に伴って変化する。内部を構成するKコロナは高速で走る電子が、また外側に広がるFコロナは微粒子が太陽光を散乱する。コロナの温度は100万度K以上もあって、磁力線に蓄えられたエネルギーによって加熱されていると考えられる。コロナから放出される超高速のプラズマの流れは太陽風(solar wind)と呼ばれ、太陽大気の物理状態、惑星間空間や地球の大気圏外のさまざまな現象(彗星の尾、バンアレン帯、オーロラ)の理解に貢献した。また、コロナには破れ目のようなコロナホール(coronal hole)がある。