オリオン座にある1等星の赤色超巨星。脈動により直径が変動し、6年足らずで0.0~1.3等級の間を変光する半規則変光星である。地球からの距離は640光年。カリフォルニア大学の研究チームは、1993年に測定されたベテルギウスの直径が2009年になって15%も縮小していることを発見した。しかし、見かけの上の光度変化は認められなかったという報告もあり、星の進化理論に問題を投げかけている。急速な収縮は超新星爆発の前兆と考える研究者もいるが、実際は不明である。また、NASAの10年1月の発表によると、ベテルギウスが変形していることを示す観測結果が得られた。さらにガスが激しく流出して表面温度が不均一になるなど、不安定な状態であることは間違いない。