生命体が生存し続けうる環境にある空間のことで、液体状の水が表層に存在している惑星や衛星が想定されている。太陽系では、現在のところ、金星から火星の間の地球を含む狭い領域に限られるが、他に候補として木星や土星の衛星がある。太陽系外惑星の発見が続いて、地球サイズのものが発見されるようになり、生命体発見へ近づいてきたことから注目されるようになった概念である。高温の恒星周辺では温度だけでなく放射線の影響も強く、ハビタブルゾーンを想定するのは難しい。また、生命体を構成するための元素が乏しい環境(たとえば、種族2の恒星、楕円銀河、銀河系ではバルジやハロー部など)ではそもそも生命体の発生自体が想定しにくい。適度な温度があり、細胞を破壊するような放射線や紫外線等から守られている環境となると、地球のような環境が最も考えやすいようである。