本来規則性をもたない数字の列のこと。これを表にしたものが乱数表(table of random numbers)である。しかし、「規則性をもたない」の厳密な定義は難しい。「0, 1, ……, 9上の乱数(0から9までの範囲の乱数のこと)」を、0~9の10種類の数字を書いた玉が大量かつ均等に入った箱から無作為に取って並べたものなどとしている。
現在は、計算機で疑似乱数(pseudo-random number)を作る。この場合は乱数の検定が必要で、いくつかの方法を複合して用いる。円周率の小数点以下に並んだ数の列も疑似乱数として用いることができると考えられている。
乱数の用途は確率的誤差を含む近似計算、モンテカルロ法(Monte Carlo method)や情報の検定などにも広がっている。また、情報の保護の暗号に用いるために乱数の重要度は高まっている。