1880年ごろから流行しているパズルで、三つに分割した長方形の一部を組み換えると、そこに描かれている人物の数が変わってしまうというもの。長方形を上下に切り分け、さらにその上の部分を左右で切り分けて、この左右を入れ替えるプロセスをとり、図形の組み換えによって一部が消えてしまう図形消滅パズル(increasing and decreasing areas)の中でももっともわかりやすい。
図「妖精パズル」では、妖精は14人いることがわかる。これを図に書いてある線にそって切ってから、上の左右を入れ替える(図「妖精の数が変わる」参照)。すると、15人になっている。こちらは「増える妖精」といえよう。このようなことが起こるのは、少しずつの量を加えていくと、それがいつの間にか大きな量になる場合もあるということを利用しているからである。