アメリカのC.E.シャノンは情報量の尺度としてエントロピー(entropy)を定義し、情報量の比較を可能にした。このような情報伝達に関する数学的理論を情報理論という。情報理論は確率論的科学の一つで、情報が情報源から受信者に伝わるまでの諸々の問題を扱う。代表的な問題は、情報の符号化、情報路の雑音、符号の復元、情報の信頼性などである。情報理論は心理学、生物学、言語学などの分野にも応用が広がっている。
一方、通信システムが情報処理、データバンクの両システムと直結し、また法制上の不備もあり、わが国でもクラッカー犯罪の影響は増大化している。このことから暗号理論を含むセキュリティーの問題が関心をよんでいる。