光による測定でミクロな挙動をどれだけ短い時間分解能で測定できるかが課題となっている。これまではfs(フェムト秒 fは10-15=1000兆分の1)の単位で測る程度だったのが、最近ではレーザーの一波長の短いパルスを発生させる技術の進歩によってas(アト秒 aは10-18=100京分の1)の単位まで可能となっている。この時間分解能により電子波の波束の運動を追うことができるようになり、トンネルイオン化と再衝突の追跡が可能になった。ただし、1個の光子の最短パルスの場合の時間分解能の限界は、今のところ65フェムト秒である。