自然界に存在する元素は原子番号92までであるが、短寿命ではあるが原子番号118までの元素が人工的に合成されたという報告がある。合成実験の結果が十分に検証されたものを国際機関が認定した段階で、発見者にその元素の命名権を与えることになっている。これまで93から112までと114、116の元素には名前がつけられている。理化学研究所の加速器RIビームファクトリー(RIBF ; RI Beam Factory “RI”は“radioisotope”)を用いて亜鉛とビスマスの原子核を衝突させて原子番号113の元素を合成したと森田浩介准主任研究員が発表している。2012年には、5段階ほどのアルファ崩壊を起こして既知の原子核が生成されたことが確かめられたという一層確実な証拠を得ており、日本がこの元素の命名権を得る可能性が高まっている。崩壊までの寿命は1万分の3秒程度であった。