国際宇宙ステーションの暴露部(宇宙空間に直接さらされている部分)に設置された、宇宙空間での陽電子と電子の比率を測定する検出器。2011年から始まった観測の第2回目のデータが13年に発表された。それによると、エネルギーが10GeV(ギガ電子ボルト : 10億eV)から300GeVにかけての高エネルギーの部分で、陽電子の比率が増加に転じていることが明らかになった。この成果によって、宇宙線を起源とするもの以外に高エネルギー部分の陽電子の供給源が存在することが確かめられた。この原因として、パルサーなどの天体から漏れ出たもの、あるいは暗黒物質を構成する未知の素粒子の崩壊が想定されている。