物質に光を当てると、可逆的に色が変わる現象。アゾベンゼン(C6H5-N=N-C6H5)がその代表例である。橙赤色の棒状trans-アゾベンゼンに紫外線を当てると、V字形のcis-アゾベンゼンになり、淡黄色に変色する。cis-アゾベンゼンは可視光を当てると、trans-アゾベンゼンに戻る。光を当てると、アゾベンゼンは形も変わるので、この現象をフォトメカニカル効果(photo-mechanical effect)という。アゾベンゼンを組み込んだ液晶高分子フィルムに、紫外光と可視光を交互に当てることによってフィルムを伸縮させ、その力を利用した小型モーターの試作などが行われている。ジアリールエテン類も、フォトクロミック化合物(photochromic compounds フォトクロミズムを示す物質)としてよく研究されていて、可逆的な色の変化を利用した光記録材料への応用が期待されている。