原形質膜または形質膜(plasma membrane)ともいい、細胞の原形質の表面を囲む膜で、細胞への物質の出入りはこの膜の性質で決まる。動物の細胞はこの膜が細胞の外層になっているが、植物の細胞膜の外側にはセルロースを主成分とする細胞壁(cell wall)がある。細胞膜の主成分はたんぱく質と脂質である。脂質は二重層になっていて、その間にたんぱく質の分子がモザイク状にはめ込まれており、脂質層の中をかなり自由に移動できる。細胞の種類による細胞膜の性質の違いは、主にたんぱく質分子の違いによる。細胞膜の外側にはたんぱく質や脂質と結合した糖の鎖(糖鎖)があり、細胞同士の接着や認識に重要な役割を果たす。