直径約400nm(ナノメートル ; 100万分の1ミリ)の巨大ウイルス。1992年、イギリスのブラッドフォートにある冷却塔にいたアメーバの中に寄生しているのが発見された。「mimicking microbe(細菌に似ている)」を由来とし、2003年にミミウイルスと命名された。当初はあまりの大きさに、ウイルスではなくバクテリア(細菌)と考えられていた。黄熱ウイルス(40~50nm)やノロウイルス(25~35nm)と比べてみても、その巨大さがわかる。またゲノムも、1.2Mb(メガベース)と小型のバクテリアよりも大きく、ミミウイルスの遺伝子は911個だが、バクテリアの中でも最小のマイコプラズマの遺伝子は480個と少ない。08年にはフランスのパリの冷却塔からさらに大きいママウイルス(mamavirus)が発見され、11年のメガウイルス・キレンシス、13年のパンドラウイルス(pandoravirus)と次々巨大ウイルスが発見されている。