正しくは三島由紀夫賞、山本周五郎賞(新潮文芸振興会)。二人の作家にちなんで新潮社が1988年に創設した新人文学賞。三島賞は詩、小説、評論などの純文学ジャンル(後、小林秀雄賞の設定により、小説に限定)、山本賞はエンターテインメントジャンルに与えられる。三島賞は、第1回の高橋源一郎のほか、久間十義や大岡玲などが受賞し、芥川賞との差違化が図られていたが(大岡は後、芥川賞受賞)、最近では候補作(作家)や受賞作(作家)が重なる傾向があり、独自性が薄くなっている。ただし、青山真治、中原昌也、舞城王太郎など文壇内で物議をかもす受賞者も輩出している。