1977年に中島梓の名前で、群像新人文学賞の評論部門から「文学の輪郭」でデビューしたが、翌78年、栗本薫の名義で青春ミステリー「ぼくらの時代」(第24回江戸川乱歩賞受賞)を書き、エンターテインメントの作家としても文壇に登場した。理論と実作を兼ね備えた才女として活躍していたが、2009年5月に、56歳という若さで死去した。世界一長い小説といわれる「グイン・サーガ」は、第130巻の途中で、未完となって残された。男性同士(主に美少年同士)の性愛を女性向けに描くマンガや小説のジャンル「やおい」(「ボーイズラブ」はその発展型)の仕掛人としても知られる。