原文にこだわらず、わかりやすく、読みやすいように翻訳することを意味している。かつては、シドニー・シェルダンのミステリーの邦訳でブームともなった。シェルダンのシリーズを出したアカデミー出版の登録商標でもある。明治以来、「翻案」とか、「豪傑訳」などと言われていたものの伝統を引く。近年は、ニーチェやマルクスなどの思想書、学術書にも及び、日本の古典分野では、三浦佑之の「口語訳古事記」が評判となったが、さらに、宗教学者の鎌田東二は「超訳古事記」を刊行した。橋本治の一連の日本古典文学の現代語訳(桃尻語訳など)も「超訳」に近いものである。