機能的磁気共鳴画像のこと。脳活動の様子をリアルタイムで画像化する技術である。脳活動の画像化( imaging of the brain state )の進歩を背景に、脳機能の研究が飛躍的に進展している。例えばfMRIを用いて、テレビゲームの中でキャッチボールのロールプレイングをさせて突然仲間はずれにしたところ、体の痛みを感じたときに反応する前部帯状回皮質という脳の部位が同じように反応したことが、2003年アメリカ科学誌「サイエンス」で発表された。「心の痛み」が実験臨床心理学の対象となりうるということである。また「美」も認知心理学の研究の対象となる。04年アメリカの神経生理学誌で発表された研究では、絵画を見て美しいと感じるときには眼窩前頭葉という部分が活動することが指摘されている。芸術に関しても脳科学的な手法によって研究される時代になった。