生物が環境に適応するための能力の総称。「知能の高さ」は人格の理解の重要な要素となっている。しかし知能は単一のものではなく、知能を構成する因子は二つ、七つ、120など様々な仮説があり、数の理解と処理、記憶力、語彙(ごい)や語の流暢性、空間認知能力などが、代表的な因子である。知能の測定には知能検査が使用され知能指数IQ( intelligence quotient )で算出される。平均は100であるが、70未満の場合には、精神遅滞( mental retardation )と診断され、およそ150を超える場合、天才と呼ぶ風潮がある。しかし従来の知能検査では測れない知性もある。代表的なものが創造性( creativity )と情動知能( emotional intelligence )である。前者は豊かな発想力や独創性などを指し、後者は感情を理解し適切に処理することによる対人関係能力を意味する。これらは知能テストでは測定することが難しいため、必ずしも知能指数とは相関するものではなく、広義の知性として、それぞれがバランスよく開発されるとよい。