通り魔殺人とは、道路や駅構内など往来が自由にできる公共の場所で、明確な動機なしに、自分と直接的な関係のない人を殺傷すること。通り魔殺人の件数の統計を取り始めた1993年以降、2008年の発生件数は最多となった。この状況をかんがみ、法務省は、無差別殺傷事件が起こる社会的背景や加害者の心理的要因(生育歴、家庭環境、学校・職場組織の環境、交友関係など)を調査・研究し、10年度までに報告する方針を明らかにしている。一般的には、劣等感が強く、人生が思い通りにいかないという恨みや怒りの原因帰属を社会全体とし、社会を構成するメンバーなら誰にでも攻撃性を向けてしまうと考えられている。