クロニンジャー(Robert Cloninger 1944~)が、遺伝子や神経伝達物質から気質(temperament)を説明しようとした理論のこと。気質とは性格の初動値とも言うべき、本人の行動に自動的に影響する性質のことで、生涯を通して変わりにくいという特徴を持つ。例えば、気質の代表例である「新奇性探究」はドーパミン(dopamine)の活動と深くかかわり、人を衝動的で活発にする。その他、「損害回避」はセロトニン(serotonin)の活動と深くかかわり、人を心配性で、抑制的にする。一方、「報酬依存」はノルアドレナリン(noradrenaline)の活動と深くかかわり、人を情緒的にさせる。