集団のメンバーが相互に抱く、強い肯定感と同一性の感覚のこと。集団を統合し、メンバーをその集団にとどめようとする心理的な力のことである。集団凝集性が高い場合、メンバーが相互に魅力を感じあい、自分が集団のメンバーであることに価値を見いだし、共通目標を持ち役割分担を果たし合い、良いチームワークが生まれる。しかし集団凝集性が高すぎると、情報を客観的に分析し、判断することが難しくなる。これを集団浅慮という。客観的には優劣がない集団であっても自分が所属する内集団を、他の集団(外集団)よりも好ましく評価し、優遇する心理を内集団びいき(ingroup favoritism)という。また内集団の外集団に対する優越性を維持するために、集団成員の仲間のうち、なじめない者や劣っている者を排除することを黒い羊効果(black sheep effects)という。