人間が自分の子孫を残す戦略として、異性と交配するために配偶関係を結ぶこと。配偶戦略は、特定の一人の異性と長期的な関係を持つ長期的配偶戦略(long-term mating strategy)と複数の異性と一時的な関係を持つ短期的配偶戦略(short-term mating strategy)に大別される。人間の場合、1回の繁殖行為から次の繁殖行為にとりかかるまでに要する潜在的な繁殖速度が、女性より速い男性のほうでより短期的配偶戦略志向が強くなると、進化心理学的には考えられている。しかし男性においても加齢とともに短期的配偶戦略志向は弱まる。進化心理学(evolutionary psychology)は、人間の一般的な行動や能力の進化的な起源をたどり参照する立場で、人間の心理的メカニズムを適応の視点から説明しようとする心理学の一分野である。