文化庁が毎年行っている国民の日本語使用についての調査。1995年より毎年実施している。2008年に発表された07年度の調査では、部下が上司に「休まさせていただきます」と言うのが気にならない人が49.1%もいた。「休ませていただきます」が正しいと言われているが、「さ」入れも定着しつつあるように思われる。慣用句では、新しい使い方、解釈がみられる。「論陣を張る」よりも「論戦を張る」、「足をすくわれる」よりも「足元をすくわれる」と言う人が多かった。「話のさわりだけを聞かす」では、「さわり」のことを「話などの要点のこと」ではなく、「話などの最初の部分のこと」と解釈する人のほうが多かった。「琴線に触れる」は、「感動や共鳴を与えること」ではなく、「怒りを買ってしまうこと」と答える人が多かった。ことばは社会的条件によって変化するが、これらの言い方が現代の日本人の感性に合っているのかもしれない。