違う変種の英語の話し手どうしがお互いに理解不能になること。現代英語は多様な変種を生み出しており、違う変種を話す者どうしで相互理解が困難になる可能性をはらんでいる。しかし、この問題を解決するのに画一的標準化を求めることはできない。普及は変容を呼ぶのが普通で、英語を使う人が増えるにつれ、それは多文化化せざるをえない。むしろ、英語の多様性を維持し増進しながら、相互理解を図る新しい方法を考えなければならない。これは、多様性のマネジメントの問題で、異文化間リテラシー(intercultural literacy)の育成によって可能になると考えられる。すなわち、異文化間接触の際に、各自がそれぞれの文化的メッセージを適切に伝達し、同時に相手のそれを十分に理解する能力のことである。文化間の差異を互恵的に調整する能力も含む。この分野の研究開発、教育実践が待たれる。