国や自治体は当然のことながら、特定言語の地位の確定、本体の拡充、教育の振興のためにさまざまな政策を立て実行する。各国を取り巻く言語環境はいろいろと変化するので、常に言語の社会性を認識して、それに対応する施策が求められる。日本の国語教育や英語教育はそのような視点でなされなければならない。また、日本社会は多言語化の傾向にあるので多言語サービスの問題は避けて通れない。今後は手話などにも政策的配慮がなされると予想される。民間企業でも、適切な言語対応は会社の社会的評価を高め、収益にもつながるので常に配慮が求められる。こうした公私の努力は言語計画(language planning)とも呼ばれる。なお社会言語学(sociolinguistics)では、言語は社会を映す鏡と考え、言語政策・計画を観察することでその社会の現状と方向を探求しようとする。