外国人に対する日本語教育。日本人に対する「国語」教育と区別される。英語の普及、あるいは最近では中国語への関心に押され、海外における日本語学習ブームが去ったかのようにいわれる。しかし逆に盛り上がっているところもある。中国政府は東北地方で、日本語人材の育成に拍車をかけている。遼寧省瀋陽市のある学校では、中高一貫の日本語教育を実施し、卒業生の大半を日本の主要大学に送り込んでいる。黒竜江省鶏西市にある私立の日本語学校では、中国各地から生徒を集め年間7000人の若者が学ぶという。日本語教育は一大産業になりつつある。学習者は日本企業、あるいは日本関連企業に就職を希望しており、企業側にはそれにこたえる努力が求められる。外国事情や外国人の考え方を日本語で説明してくれる社員が増えるのである。このことをよく考えて日本語教育の振興を支援すべきであろう。