人間ではなく、機械による翻訳。翻訳ソフトの開発とともに、この方面には一定の進歩がみられる。もちろん最終的には、人間(専門家)の推敲(すいこう)が必要な場合が多い。インターネットには無料の翻訳ソフトがありそれなりに重宝がられている。最近では、産官学民の協同で、ネット上で多言語翻訳サービスを実用化する研究開発が始まった。これは各言語のいろいろな電子辞書や翻訳ソフトをインターネットでつなぎ、コンピューター入力した文章を多言語に翻訳するものである。まずは20言語に対応するシステムの構築を目指す。実験ではフランス語のJe t'aime.は、関西弁で「わたいはあんはんを愛しとる」と変換された。機械翻訳にはどうしても機械臭がつきまとう。このプロジェクトでは、多言語翻訳の需要の高い医療サービスなどの現場から、実際に使われている語句、表現を取り込み、生の声を反映するものを目指すという。