日本語の書き言葉をさまざまな分野から満遍なく集めた言語資料。国立国語研究所は「KOTONOHA計画」を推進し、明治から現代にいたる日本語の実態を示す電子資料の集積に取り組んでいる。2011年の完成時には、1億語を超える書き言葉コーパスが公開されることになる。これは英語コーパスと比較しても、遜色がない。コーパスの利用範囲は広い。日本人は風景と光景の違いを直感で知っているが、これを用例で説明できる。「風景」には原風景心象風景のように合成語を作り、たくさんの用例があるが、「光景」は日常的光景、歴史的光景のように「的」をつけ、用例も少ない。言語政策、辞書編纂、言語教育などへの応用が期待できる。