独立行政法人国立国語研究所は2006年度から5年間にわたって、「日本人の国語力」をテーマにした大規模な全国調査を実施する。以前の調査は1955年に行われたので、実に半世紀ぶりということになる。今回は、漢字の読み書き、文章の理解、敬語の使い方、コミュニケーション能力、それから国語に関する意識などを調べる。また、幅広い世代を対象に、世代間の違いも分析する。文化庁「国語に関する世論調査」(2001年)によれば、日本人の「書く力」「読む力」「話す力」は低下の傾向にあるとみられる。(財)総合初等教育研究所が05年に実施した「小学生読み書き調査」では、「便りがとどく」を「べんり」と読んだり、「農家」を「農科」と書く珍解答が少なくなかった。