文部科学省は2008年の指導要領の改訂で、小学校に「英語」を導入することを発表した。正式には11年から実施になるが、すでに前倒しで実行している学校もある。具体的には、小学5・6年で週1時間(45分)の配分、教科とはしないので教科書はなく、代わりに「英語ノート」が配布される。授業は学級担任が受け持ち、外国人のALT(外国語指導助手)の活用が指示されている。小学校段階における外国語(英語)活動では、中学校段階の文法等の英語教育の前倒しではなく、幅広い言語に関する能力や、国際感覚の基盤を培うことを目指す。新指導要領では、英語の音声や基本的な表現に慣れ親しみ、言語や文化に対する理解を深めながら、積極的にコミュニケーションをしようとする態度を育成し、中学校との円滑な接続を図るとある。ところで、一般に、児童・小学生は外国語の飲み込みが早いといわれるが、それは社会言語学的環境が整ってこその話である。動機付けを工夫し、早期に英語嫌いをつくらない配慮が求められる。