沖縄諸島、宮古諸島、八重山諸島、奄美諸島で話されていることば。かつての琉球王国のことば。日本語と関係が深く、日本語から奈良時代、あるいはそれ以前に分かれたと考えられるので、琉球方言とも呼ばれる。沖縄語とも沖縄方言ということもある。現地の人は、ウチナーグチ(沖縄のことば)と言っている。ウチナーンチュ(沖縄人)のことばである。シーサー(獅子)、ウミンチュ(海人)、チュラサン(美人)、ウリズン(初夏)、ゴーヤ(苦い瓜)、グルクン(沖縄の県魚)、シークヮーサー(沖縄産のすっぱい小ミカン)などは、本土でも知られている。空腹のことを「ヒモジー」、「家(うち)」のことを大人でも「お家(おうち)」という言い方などもある。域内の方言差は大きく、沖縄本島の人には、宮古諸島や八重山諸島の人のことばはわかりにくいそうである。那覇の「メンソーレー」(いらっしゃいませ)は、宮古では「ンミャーチ」、石垣では「オーリトーリ」となる。なお、若者は年配者のウチナーグチを聞いて理解できるにしても、それを積極的に話す人は少なくなりつつある。