特許・著作などの権利消滅、不在状態のこと。もともとは共有地の意で、転じて社会の共有物になり、自由に複製することが可能な文芸、映画などを指すようになった。著作権保護期間が切れたもの、あるいは著作権者の所在が不明のものがパブリック・ドメイン(PD)となる。従来から、こうしたPDを素材にした16ミリ、ビデオの販売が行われていたが、近年はPD作品を安価なDVDで発売するケースが目立っている。2004年施行の改正著作権法で映画の保護期間が公表後50年から70年に延長されたが、1953年作品はどちらの期間に属するかで解釈が分かれ、パラマウントが格安DVDメーカーを訴えた。東京地裁はPDと認める判決を出したため、パラマウント側は控訴したが、知的財産高等裁判所は東京地方裁判所判決を支持し控訴を棄却。2007年12月18日、最高裁判所も一審、二審判決を支持し、パラマウント側の敗訴が確定した。