インターネット・サイトに掲載された「電車男」が話題になった2005年ごろから、デジタルメディアに書き下ろされた小説の映画化、テレビ化が盛んになってきた。なかでも携帯電話を使用して執筆し閲覧されるケータイ小説は若年層の読者に支持され、その映画版にも同じ世代の観客がつめかけた。04年の「Deep Love アユの物語」は原作者Yoshi自身が監督。07年には「恋空」(興収39億円)、08年には「クリアネス」、4600万件を超えるアクセスを記録した「赤い糸」が公開され、後者は興収10億700万円をあげた。09年には「腐女子彼女。」「学校裏サイト」「天使の恋」「携帯彼氏」が公開されたが、いずれもティーンの女子をねらい、若いヒロイン中心の構成になっている。