2009年11月、インドのメディア大手リライアンスが「天使と悪魔」のロン・ハワード監督率いるイマジン・エンターテインメントの映画に出資する契約を結んだ。リライアンスは08年5月からアメリカ映画への出資をはじめ、すでに20本に関与しており、数年はこのペースを維持するという。ブラッド・ピットとはビデオゲームの映画化で合意したほか、ニコラス・ケイジ、ジム・キャリー、ジュリア・ロバーツ、トム・ハンクスらとも契約している。これまでも海外の映画会社、投資家がアメリカの映画会社に出資することは多かったが、近年はスター、監督、製作者に絞っての契約が目立ち、韓国のCJエンターテインメントは「ハリー・ポッターと賢者の石」のクリストファー・コロンバス監督と契約。ハリウッドでも積極的にアジア、ヨーロッパ、中東から資金を調達する傾向にある。すべてが利益につながるという保証はないが、英語せりふの映画は世界に流通することから、アメリカ映画界とパートナーシップを結ぼうとする動きは今後もとまらないだろう。