日本を代表する撮影監督の木村大作が、2009年、「剱岳 点の記」で監督としてデビューした。1939年7月13日東京生まれ。東宝撮影所撮影部にカメラ助手として入社、「野獣狩り」(73年)で初めて撮影監督を務める。「八甲田山」(77年)で第1回日本アカデミー賞優秀技術賞、第21回三浦賞を受賞。「駅 STATION」(81年)、「誘拐」(97年)で、毎日映画コンクール撮影賞を2度受賞。2003年、紫綬褒章受章。「剱岳 点の記」は、新田次郎の小説の映画化で、明治時代に日本地図最後の空白地点を埋めるため剱岳に測量に出かけた男たちの行動を描いた作品。スタッフ、キャストが数時間かけて剱岳に登っての撮影、木村監督が自家用車を運転して3カ月の全国宣伝ツアーを敢行するなど、さまざまな話題を呼んで、観客動員230万人、興行収入25億2000万円を挙げた。「八甲田山」で、木村について撮影助手をしていた加藤雄大(かとう・ゆうだい 1943年東京生まれ)も、2010年1月公開の「手のひらの幸せ」で監督デビューを果たしている。