近年、韓流(はんりゅう)と呼ばれる韓国の映画・ドラマが国際的に高い評価を得ている。日本でもテレビドラマ「冬のソナタ」が高視聴率を上げ、主演したペ・ヨンジュンはヨン様と呼ばれるほどの人気を獲得。こうした韓国作品が日本で人気を集めるようになったのは2000年に日本公開され、140万人を動員し、180億円を稼いだ「シュリ」から。韓国では文化観光部を中心に業界を支援、韓国映画の4割に公的資金が導入されている。韓国映画のヒット作のリメーク権をハリウッドが買い取るケースも増えている一方、「オールド・ボーイ」(03年)、「美女はつらい」(06年)、「フライ・ダディ」(07年)のように日本の漫画がベースになった映画、「黒い家」(07年)のように日本映画のリメークも増えていて、これを日流と称する新聞もあった。日本でもっともヒットした韓国映画「私の頭の中の消しゴム」(04年)も日本のテレビドラマのリメークである。「彼岸島」(10年)のように日韓合作で、しかもハリウッドのメジャー会社WB(ワーナー・ブラザース)の日本支社が配給する映画が作られたりと、アジア各国での国境を越えた合作、交流が盛んになっている。