映画作品をインターネットで配信することはこれまでも行われてきたが、2010年11月にアップルのiTunes(アイチューンズ)による配信が日本でも始まり、この傾向に拍車がかかった。auの携帯電話などに配信されるリスモビデオのLISMOドラマ!シリーズの「婚前特急」が、11年4月1日、劇場公開されたように、劇場映画とインターネット配信映画との相互リンクも進んだが、スマートフォンやタブレットの普及で利用者が減少したとして、auは13年3月に同サービスを終了した。11年から日本でもサービスを始めたアメリカの大手定額動画配信サービス会社Hulu(フールー)も苦戦し、14年に日本テレビに売却されて、同社の100%子会社となったが、そこで弱点だったコンテンツ不足を解消、テレビ・ドラマやバラエティー、劇場公開作品が「10000本見放題」「2週間無料」などを売りに、現在では着実に登録ユーザーを増やしている。15年9月2日にはアメリカ最大手のNetflix(ネットフリックス)も日本でのサービスを開始。「1カ月無料体験」をうたい、高精細な4Kテレビに合わせた独自番組の制作に力を入れている。16年1月には130カ国・地域にサービスを広げると発表し、全世界での加入者約7000万人を対象にスケールメリットを生かした番組編成を行っている。ほかにもNTTdocomoが経営するdTV、USENから独立したU-NEXTなども同様のサービスを行っており、競争は激化している。