「愛と希望の街」「青春残酷物語」を手がけ、それまでの大船調と呼ばれる松竹メロドラマの枠を破った斬新な題材、手法で松竹ヌーベルバーグの旗手となった大島渚が、2013年1月15日に死去した。1932年3月31日生まれで、享年80。61年に松竹を退社し、妻で女優の小山明子、脚本家の田村孟、石堂淑朗、俳優の小松方正、戸浦六宏らととも創造社を設立し、作家性の強い作品を発表して世界的に認められる映画監督となった。代表作に「絞死刑」「白昼の通り魔」、外国と組んで製作した「愛のコリーダ」「戦場のメリークリスマス」がある。96年に脳出血で倒れたが、再起して99年に「御法度」を監督、同作が遺作となった。テレビの「朝まで生テレビ」で、舌鋒鋭く世相を斬りつけたことでも知られていた。