2013年9月28日に封切られた、是枝裕和監督の作品。6歳になる息子が、実は病院で取り違えられた別の夫婦の子供だったことが判明する。ともに過ごした歳月は子供との強い絆を育んでおり、双方の両親4人が困惑の末、実子の短期間お泊まりを試みるのだが……。是枝監督は深刻な題材をユーモアとシリアスな描写を織り交ぜながら演出、両親に扮した福山雅治、リリー・フランキー、尾野真千子、真木よう子の自然体の演技がドラマにリアル感を出し、子役2人の巧まざる演技も素晴らしい。その後、奥野修司のノンフィクション『ねじれた絆――赤ちゃん取り違え事件の十七年』を参考としながら事後承諾だったことや、映画への取材に対してその事実を軽く触れる程度だったところからトラブルにもなった。第66回カンヌ国際映画祭のコンペティション部門の審査員賞を受賞、審査委員長だったスティーヴン・スピルバーグの目にとまり、彼が率いるドリームワークスでリメークする契約が結ばれた。