1889年に創建され、以後100年以上にわたって東京の代表的な劇場、歌舞伎の殿堂として親しまれてきた。大正期以降は松竹の経営となり、1921年に焼失の後、関東大震災を経て25年に再建。第二次世界大戦中、空襲による火災で甚大な被害を受けたが、終戦後ただちに復興計画が練られ、51年に吉田五十八(よしだいそや)の設計により、東京・銀座にそびえる唐破風屋根を持つ桃山時代様式の堂々たる建築として開場した。近年は毎月歌舞伎興行が行われ、2002年には国の有形文化財として登録されたが、老朽化のために、10年4月をもって閉場。敷地の一部を高層ビル化して13年4月新築開場。劇場部分の外観・内装は、ほぼ建て替え前の姿を残している。