原則として複数の楽章からなる器楽曲の名称で奏鳴曲ともいう。バロック時代には緩・急・緩・急の4楽章をもつ教会ソナタと任意の数の舞曲を配列した室内ソナタの二種があり、古典・ロマン両派では3~4楽章のものが標準となった。3楽章の場合は急・緩・急、4楽章の場合は第3楽章がメヌエットとなる。第1楽章はいずれもソナタ形式で書かれる。また楽器の種類によって、ピアノ独奏用のピアノ・ソナタ、ピアノと他の楽器の二重奏によるバイオリン・ソナタ、チェロ・ソナタなどの名称がある。バロック時代には二つの旋律楽器と通奏低音のためのトリオ・ソナタが中心であった。