西暦400年ころから1450年ころまでの音楽で、キリスト教、騎士道文化、宮廷文化と密接に関連しながら発展した。特に重要なものは、ローマ教会の典礼聖歌として、900年ころに完成したグレゴリオ聖歌(cantus gregorianus 羅)、同時期に誕生し、12~13世紀に飛躍的に発達したポリフォニー(多声音楽)、同じころ騎士道文化の中で開花した吟遊詩人たちの世俗的歌謡、ポリフォニーに豊かな人間味を加えた14世紀のアルス・ノバ(新芸術 ars nova 羅)、そして、のちの三和音的和声の基礎を築いた、15世紀前半のデュファイ、バンショワらによるブルゴーニュ楽派(ブルグンド楽派 Burgundian school)などである。