マルチ(多重)トラック・テープの各トラックに録音された様々な音のバランスや音質を調整してまとめる作業をミキシング、ミックス・ダウン、トラック・ダウンなどと呼ぶが、往年の音楽作品の再発売などの際、この作業をやり直すのがリミックスである。近年は完成版の楽曲に対しさらに楽器を加えたり、曲の長さを調整したり、様々な編集作業を施して新たな手触りを備えた新バージョンを作り出すことを指す場合も多い。1980年代、通常3~4分程度に構成されるポップ音楽で、しかし長時間踊りたいという要求がクラブ・シーンから起こり、それに応える形でビートを強調し、曲を長く再編集したリミックス盤が多数リリースされるようになったのをきっかけに、他のジャンルへも広がった。