一般的に雑音(ノイズ)や騒音と感じられる音で演奏される実験的なロック音楽。耳をつんざくエレキギターの音やゆがんだ電子音などが特徴で、フリージャズや現代音楽の領域にも重なる。メロディー、ハーモニー、リズムを音楽の三要素とする既成の発想とは無縁で、即興的な要素が強い。定型的なスタイルはなく、演奏技術が高いことが必ずしも優れた表現にはつながらない。さかのぼれば、20世紀初頭のイタリア未来主義にあった、音楽と騒音の壁を取り払おうという思想や、1960~70年代に日本にも影響を与えた、現代音楽のジョン・ケージに行きつく。